年頭挨拶
市民の皆様、遅ればせながらあけましておめでとうございます。
ちょうど1年前の平成29年1月1日、国立市は市制施行50周年を迎えました。昨年の11月3日には市民芸術小ホールにおいて、50周年記念式典をさせていただきましたが、その時に私は3つの事を次の50年へ伝えるということをテーマといたしました。
一つ目は、文化の重要性です。
谷保天満宮の古式獅子舞を披露していただきましたが、国立にとって国立駅前を中心とした文教地区の景観・文化、谷保地域の伝統的な文化、青柳地域の伝統的な文化、それぞれの地域の持っている文化を次の50年へ確実に伝えていくこと。
国立にとって、景観と文化と教育は都市戦略として最も基本になるものであると確信しております。そのことを市内外に発信していきたいと考えております。
二つ目は、平和の尊さでございます。
市民による合唱団の皆様に平和組曲を合唱していただきましたが、国立市が50周年を迎える前の50年間、1917年(大正6年)から1967年(昭和42年)までの50年を考えてみますと、第一次世界大戦、第二次世界大戦と、50年のうち28年間は戦争の時期でした。
1945年(昭和20年)から1967年(昭和42年)までが戦争がない時期でございます。
そして、市制施行のその昭和42年から平成29年までの50年間は戦争がない時期であり、平和の尊さをわたくしたちは身に染みて感じているはずです。
その平和の尊さを、次の50年へ伝えていきたいと考えております。
佐藤前市長が生前おっしゃっていたように、日常の平和を大事にしていかなければならない、すなわち、市民を含めて人権を守らなければならないということをこれからも市政の基本としてまいります。
三つ目は、交流の促進です。高齢社会が進展し、少子化社会がますます進行する中に、他の都市、市民との交流そのものが価値を生む、こういう時代が来ると思っております。
昨年は、かねてより交流がありました秋田県北秋田市と「都市間交流に関する共同宣言」を行いました。
今年は海外の都市との交流についても、一歩前進してまいりたいと考えております。
候補都市としましては、昨年の市報でもお伝えしましたが、市民団体「日伊櫻の会(日本の桜をイタリアに植樹する会)」により寄贈された国立市の桜の子孫が現地で花を咲かせていたり、国立市内にあるイタリア料理店の系列の料理学校があるという縁に加え、先方から国立市との友好都市協定締結に対し前向きな意向を示していただいていることから、イタリア共和国・ルッカ市を考えております。
最後になりますが、私は市長就任以来、市民に誠実であること、市民を尊敬すること、そして、常に市政に対して貢献をすることを自らに課しております。
このことをみなさまとともに平成30年も肝に銘じて、市政運営にあたっていきたいと考えております。
時代が変化、ますます激しく動く時代にあって、平成30年、先ほど申し上げた3つのことを底流に置きながら、その時代の市民と向き合い、その基本的なニーズを捉え市政を発展させていく、このことを、市民のみなさまと約束しながら、行政は前へ進んでいかなければならないと考えております。
このことをみなさまと共有させていただいて、私の年頭の挨拶とさせていただきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。